肩甲骨周囲の筋トレーニング
Training
以前、『肩甲骨のスタビリティトレーニング』という内容でエクササイズをいくつかご紹介しました。
今回はそれに続いて、『肩甲骨周囲の筋トレーニング』をご紹介します。
可動域の大きな肩関節は上腕骨と肩甲骨から構成されます。
それにプラスして胸郭や鎖骨と関節を構成して、協調的な動きや安定性などを保ちます。
肩甲骨は胸郭と『肩甲胸郭関節』を構成しますが、これは関節という名前はついていますが関節包など通常の関節が有している安定性を保つものが無く、肩甲骨が背中に張り付いているような状態です。
ですから肩甲骨はその周囲の筋によって、その安定性を保っています。
肩関節の大きな可動域を安定して動かすためには、これらの筋がしっかり協調的に働き肩甲骨を安定させる必要があります。
そのためのエクササイズをいくつかご紹介します。
まずはバランスボールに胸を乗せるようにします。
両足をまっすぐに伸ばして、足から頭まで一直線になるようにしてください。
この時、頭が下がらないよう気を付けてください。
そして、両腕を斜め前方に伸ばし親指を天井に向けた状態でゆっくり上げ下ろしをします。
肩甲骨より内下方に効いてくれば正しくできています。
そして、先程と同じポジションから両手を肩の高さで左右に開き、ゆっくり上げ下げをします。
親指を天井に向けて行った場合、大胸筋の硬さの影響であまり上げられないことがあります。
このような場合は親指を床に向けて行ってください。
どちらのエクササイズも8~10回を2~3セット、無理のない範囲で行ってください。
これらのエクササイズはバランスボールがない場合はそのまま床にうつ伏せの状態でも出来ますが、肩の可動域に制限のある場合は無理をしないでください。
次は、バランスボールに座ります(無ければ椅子でも大丈夫です)
チューブを使うのですがパートナーに手伝ってもらうか、一人の場合はどこかにチューブを固定してください。
片手を挙げチューブを掴み、下に引きながら肩関節120°~150°くらいの範囲で動かします。
この時、肘を曲げずに肩甲骨を下に引くようにしてチューブを引いてください。
最後にもう一つ、同じくバランスボールか椅子に座ります。
これもチューブを使うのでパートナーに手伝ってもらうか、チューブを固定してください。
片手でチューブを掴み、肘を伸ばした状態で腕を真横から30°前に出したポジションで肩関節80°~120°くらいの範囲で上げ下げします。
この時にチューブは腕に対して平行な位置で、肩甲骨を前に押し出すような感じで押しながら肩を上下してください。
これらのエクササイズも無理のない範囲で8~10回を2~3セット行ってください。
今回は肩甲骨周囲の筋トレーニングをご紹介しました。
肩甲骨が安定性した状態でしっかり動くことは、怪我の予防や競技のパフォーマンス向上にも重要です。
少し難しいエクササイズも紹介しましたが、是非チャレンジしてみてください。
ただ、痛みや違和感などがある場合は無理をせず専門家に相談してください!