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下肢

下肢のトレーニングを始める前に

Training

下肢のトレーニングとしてスクワットやランジなどは一般的に行われています。
いろいろなバリエーションがあり、バーベルなどの重量を使ってのトレーニングもよく目にすると思います。
しかし、下肢のトレーニングを始める前にしっかりと動きのコントロールが出来るかどうかを見極めることが重要です。
特に『前額面』や『水平面』でのコントロールができずに膝が内に向いてしまう、いわゆる“ニーイン”(Knee in)の状態になってしまうケースが少なくありません。

 
この状態では下肢に不必要なストレスがかかってしまい怪我の原因にもなりかねません。
そこで今日は下肢の動きのコントロールのチェックと、またコントロールできていない場合の対処方法について情報をご提供いたします。

 

 

まず、シングルレッグスクワットをチェックします。
片脚でのスクワット動作で自分の身体をコントロール出来るかどうかの確認です。
・つま先をまっすぐにして片脚で立ち、膝を30°まで曲げてスクワットをします。
つま先が外を向く、膝が2本目のつま先よりも内側にいく、上げている脚の側に骨盤が下がる等の代償動作がないかチェックします。

 

 

シングルレッグスクワットで代償動作があった場合、その原因を見つけなければいけません。
今日は自宅でも割と簡単に出来る方法を2つご紹介します。

 

 

1つ目は“ニートラッキング”(Knee Tracking)というテストです。
・2本目のつま先とその延長線上の甲の部分の骨が、左右の足で水平になるように立ちます。
・上体は直立のままで膝を曲げて前方に出すようにします。
・この際、左右どちらか、もしくは両方の膝が内側に移動しないかをチェックします。

 

 

 

このテストで膝が内側に移動した場合、硬くなっている可能性のある筋肉があります。
身体に力を伝達する連続した筋膜に包まれたスパイラルラインというグループがあります。


そのグループの中の下肢の前面部が硬くなり短縮している可能性があります。
前脛骨筋と大腿筋膜張筋/腸脛靭帯がそれです。

これらの筋肉が短縮すると膝が内を向いてしまいニーイン(Knee in)しやすくなってしまいます。

 

 

そこで、ストレッチポールを使った筋膜リリースで短縮した筋を緩めます。
下腿の前面やや外側の部分をストレッチポールの上に乗せて、ゆっくり転がすように動かします。


次に股関節の前外側から大腿部の外側にかけてストレッチポールの上に乗せて、ゆっくり転がすように動かします。

 
痛みが強い場合は無理に我慢しないでください。
また、あまり長い時間続けると逆に筋肉が挫滅してしまって癒着を強めることもあるので、5~10分程度にしてください。

 

 

2つ目のテストは“股関節外転テスト”です。
これは以前に『膝のリスク因子』でもご紹介しましたが“中臀筋”というお尻の外側の筋肉のテストです。
この筋肉は膝を含めて下肢のコントロールに重要な役割を果たすので、筋力低下している場合は改善が必要です。

 

 

・まず床に対して身体が垂直になるように横向きに寝転びます。
耳、肩、腰、膝、足首まで一直線になるように意識します。
・上側の脚を天井の方向に挙げます。
・脚の膝よりもやや上を床に対して押してもらいます。
・この際、身体は床に対して垂直をキープし、脚も前後にブレないように一直線の位置を保ちます。

 

 

このテストで脚を正しい位置にキープできなかった場合は中臀筋の筋力低下が疑われます。
筋力アップのトレーニングですが、以前にFacebookでもご紹介したエクササイズをもう一度ご紹介します。

 

 

まず、横向けに寝転び身体が床に対して90°になるようにしてください。
股関節と膝を45°くらいに曲げます。
そして、上の膝を開くように挙げます。
この時に身体が後ろに傾かないように気を付けてください。
正確にできる回数を2~3セット繰り返します。

 

 

これが楽にできるようになれば進化バージョンとして足部も持ち上げるように挙げます。
この時、膝は足首よりも高い位置をキープしてください。
これも正確にできる回数を2~3セット繰り返します。

 

 

これも楽にできるようになれば、更に進化バージョンとして上記の2つ目のエクササイズで足を挙げた状態から、膝を伸ばし足首から頭まで一直線になるようにします。
また、つま先が少し上を向くように股関節を少し外に捻った状態にします。
そして、元のスタートポジションに戻します。
これも同じく正確にできる回数を2~3セット繰り返してください。

 

 

今日は本格的に下肢のトレーニングを始める前に、動きのコントロールが出来ているかどうか?また、出来ていない場合の対処方法などをご紹介しました。
しかし、動きのコントロールが出来ていない場合の原因は今日、ご紹介した以外にもたくさんあります。
なかなか改善しない場合は是非、ご相談ください!
コントロールできない動きをトレーニングすることは、機能不全を積み重ねることになります。
まずは正しくコントロールされた動きを手に入れましょう!!

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