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肩・肩甲骨

肩のトレーニング:機能不全に負荷をかけない

Training

今日は肩周囲のトレーニングについてお伝えさせて頂こうと思います。
でも、その前に肩・首・背中などの筋バランスが崩れた状態である上位交差症候群(Upper Crossed Syndrome)について少しご説明します。

 

 

上位交差症候群とは、大胸筋・小胸筋などの胸筋の柔軟性低下、その交差上にある僧帽筋上部繊維・肩甲挙筋などの柔軟性低下。
また、首を曲げる頸椎屈筋群の筋力低下、その交差上にある僧帽筋下部繊維・前鋸筋などの筋力低下による筋バランスの崩れた状態を指します。

 

 

これにより姿勢が乱れて、頭部前突(アゴを前に突き出し、頭が前に出た状態)や背中が丸まってしまい猫背の状態になります。
このような筋バランスの崩れた状態でトレーニングを続ければ崩れた状態が強調されてしまいます。
ただ鍛えるだけではなく、効率的にトレーニングをして、より機能的な身体運用を可能にするためには『機能不全に負荷をかけない』ことが重要です。
まず崩れた状態を改善するところからスタートするべきです。

 

 

そこで、まずは上位交差症候群を自分自身で評価する『ウォールエンジェル』という
方法をご紹介します。
足を少し前に出して壁にもたれます。
お尻、腰、背中、後頭部を壁につけます。
肘を90°に曲げて肩の高さまで上げ、手の平を前に向けた状態で手の甲・前腕・肘を壁につけます。


この状態でチェックするポイントは
① 顔を水平に保ったままで後頭部を壁につけていられるか?(アゴが上がっていないか?)
② 手首が壁から離れていないか?
③ 5本の指全てが壁についているか?
④ 腰が反ってしまって壁から1cm以上離れていないか?
です。

 

 

上記のチェックポイントが満たせていない方は上位交差症候群により姿勢が乱れている可能性があります。
これを改善するために、まずは硬くなり柔軟性が低下した胸筋のストレッチから始めます。

 

 

ストレッチポールがある場合は仰向けに寝転がり両腕を垂らします。
腕の重さで胸が開き胸筋のストレッチになります。

 

 

次にストレッチポールを横向けにして肩甲骨の下半分を乗せるように仰向けになります。
アゴを引いた状態で少し上下にストレッチポールをスライドさせます。

ストレッチポールのない場合はテニスボール等を肩甲骨の内側に置いて仰向けになるだけでもストレッチ効果があります。

 

 

そしてその次に、両膝立ちから両手の小指を下に向けた状態で前腕をストレッチポールに乗せます。
肩をすくめないように気を付けながらストレッチポールを転がして上背部をストレッチします。


これもストレッチポールのない場合はイス等で代用がききます。

 

 

胸筋のストレッチが終われば肩甲骨を正しい位置にキープするためのエクササイズです。
床に腰をおろし、片手を床について体を支えます。
手をついているほうの脚はあぐらのような状態にし、反対の脚は足の裏を床につけて膝を立てます。
そして、床についている手でしっかりと床を押して、肩をすくめたような状態から肩甲骨を押し下げるようにします。

 
これは『セントレーション』といって関節を正しい位置に保ちながら動かすということに繋がります。
肩甲骨と胸郭との間の関節、『肩甲胸郭関節』のセントレーションです。

 

 

次は肩甲骨周囲のトレーニングです。
肩関節は肩甲骨と上腕骨との関節であるため肩甲骨の安定性が肩の機能にとって大変重要になります。
この部位のトレーニングを無視すると、逆に肩に対してストレスをかけてしまったり、肩の機能を損なう恐れがあります。

 

 

ストレッチポールのある場合は壁に横向けにして、その上に小指を壁に向けた状態で前腕を載せます。
スタートポジションは肘が肩の高さになるようにしてください。
そのままストレッチポールを転がして腕を上げていきます。


肩をすくめないで出来る範囲で8~10回、2~3セット繰り返します。

 

 

セラバンドのある場合は手首にかけて少し左右に開きテンションをかけた状態で小指を壁につけます。
そのまま小指をスライドするように腕を上げます。
手首が常に肘よりも広くなっているように気を付けてください。


これも肩をすくめないで出来る範囲で8~10回、2~3セット繰り返します。

 

 

ストレッチポールやセラバンドのない場合は、壁から少し離れた位置に立って小指を壁に向けた状態で両手を上げて体全体をアルファベットのYのようにします。
そして、全身を前傾させますが股関節からではなく足首から体を一直線に前傾させて小指を壁につけます。
肩をすくめないように気を付けながら小指を壁から離し、また元の位置に戻します。


正確に出来る範囲で8~10回、2~3セット繰り返します。

 

 

このようなエクササイズを正確に実施することで上位交差症候群の予防や改善に繋がります。
是非、お試しください!
また、アチーブではアルティメイトサンドバッグという器具を使用して肩甲骨周囲をアクティベーションさせながらポステリアチェーン(後部連鎖、ハムストリングス・臀部・腰部が協働してパワーを発揮するための部位)を同時に使うエクササイズも取り入れております!

   
『私もやってみたい!』という方は是非、ご来館ください!お待ちしております!!

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