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腰の悩み

腰椎椎間板ヘルニア

Bodymaintenance

腰痛にまつわる病態として『腰椎椎間板ヘルニア』は耳にすることが多いと思います。
しかし、この腰椎椎間板ヘルニアとはどういった状態なのか良く分からないという方が意外に多いようです。
まず椎間板ですが、背骨を構成する24個の椎骨の間にありクッションのような役割を果たします。
そして、椎間板は中心の髄核と、それを取り囲む線維輪で構成されます。
この髄核が飛び出した状態が椎間板ヘルニアです。


飛び出した髄核が神経を圧迫することで様々な症状が現れます。
原因は、加齢や重い物を持った時の負荷、スポーツなどによるオーバーユースなどと考えられます。
今回は、この『腰椎椎間板ヘルニア』の予防について情報を提供致します。

 

 

まず、椎間板ヘルニアのリスク要因についてですが、以前に『腰痛予防』でもご紹介しましたが、腰椎の屈曲(腰を丸める姿勢)により椎間板にストレスがかかります。
特に、椅子座位ではこの腰椎屈曲が起こりやすく、また上体の重さを下半身で支えることが出来ないため、さらに椎間板へのストレスが増します。
長時間の椅子座位の後で急に体を動かすことは腰痛とくに椎間板ヘルニアの大きなリスク要因です。
例えば長時間トラックを運転した後に重い荷物の積み下ろしをする、チームスポーツのリザーブ選手がベンチで長時間(20分以上の座位で靭帯が緩み、腰へのリスクが増します)座っていた後にすぐに交代でプレーする等があげられます。
長時間の椅子座位の後は、背伸びなどのストレッチ(前屈のストレッチは危険です)などで少し身体を温めてから動くようにしてください。

 

 

また、これも『腰痛予防』でもお伝えしましたが、睡眠中には脊柱に重力がかからないため、椎間板に水分が戻り脊柱の長さがアップしていることから、起床後すぐに身体を前屈してストレッチするなど、腰椎屈曲位になることも椎間板ヘルニアのリスク要因です。
起床後すぐは、なるべく腰を丸める姿勢は避けてください。
日常で多いのは、靴下を履くことや洗面所で顔洗うなどの何気ない動作です。
これらも腰椎屈曲位になるため注意が必要です。

 

 

それでは、次にこの『腰椎屈曲』を意識的に回避するための運動パターンの習得についてご紹介します。
まず最初にするべきことは、身体を前傾する時などに腰椎の動きと股関節の動きを意識的に分けることです。
分かり易く言うと、“腰を丸めずに股関節を曲げる”ことです。
この感覚が分かりづらい時は、片手をお腹に当てもう一方の手を腰に当てます。


その状態のまま、腰が曲がらないように股関節を曲げて前傾姿勢になります。


この時、お腹と腰に手を当てているので、もし腰が曲がれば気付くはずです。


プラスティック製のスティックなどがあれば背中に当てて、同じように動作の習得に使うことも可能です。

 

 

この腰を曲げずに股関節を曲げる感覚が分かれば、次は肋骨(胸郭)を骨盤の上にロックする練習です。
肋骨と骨盤がバラバラに動くということは脊柱が不安定な状態になっていることを意味します。
この『肋骨を骨盤の上にロックする』ということは、椎間板ヘルニアだけでなく腰痛全般の予防に役立ちますし、また体幹の安定によるアスリートの競技力向上への基礎にもなります。

 

 

この動作の習得のために『ウォールロール』というエクササイズをご紹介します。
まず、両肘を壁につけプランクのような姿勢になります。


この時、腰が反ったり丸まったりしないよう注意してください。
そして、片ひじを壁から離し足をピボットするようにして身体を90°回転させます。


その後、また元のポジションに戻り次は反対方向に90°回転します。


これを繰り返すのですが、この時に体幹に少し力を入れ脊柱が動いてしまわないように、常に肋骨が骨盤の上にあるようにしてください。
この動作の強度を上げていけばアスリートにも十分適用できるトレーニングになります。

 

 

最後に、猫背などでどうしても腰が曲がりやすく意識しても中々改善しない方への提案です。
リュックサックなどに10㎏ほどの重りを入れて、腰の位置に重りがくるようにリュックの長さを調整します。
このリュックを背負ってウォーキングをします。
リュックの負荷により背筋モーメントが生じて、腰が曲がらず直立位になることが可能です。
また、この背筋モーメントが重りによる背骨への圧迫力を打ち消してくれます。
可能ならアスファルト以外の道を歩くことをお薦めします。

 

 

今回は、腰椎椎間板ヘルニア予防のために腰椎屈曲のリスク要因を取り除くための情報をご提供しました。
他の腰痛もそうですが、やはり日常生活での姿勢を意識することが大変重要です。
しかし、意識してもどうしても姿勢を改善できない方は、お気軽にご相談ください!!

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  1. ・腰椎分離症
  2. ・腰痛予防
  3. ・腰痛の原因-椅子座位による影響-
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