足関節捻挫の予防
Bodymaintenance
足首の捻挫(足関節捻挫)はスポーツ活動中などに足首を内返し、または外返しに捻ることによって受傷することが多いです。
足首の構造上、内返しに捻る内反捻挫が多いです。
スポーツ活動以外でも階段や地面の段差などで足首を捻り捻挫をすることもあるので、一般の方でも日常生活の動作中に足首の捻挫を経験された方も多いと思います。
しかも、アスリートの場合は受傷後も無理をしてプレーしてしまうケースが多いため、また一般の方は医療機関を受診せず適切な治療を受けない例が多いために再発率も非常に高いです。
このため、「慢性足関節不安定症(CAI)」と呼ばれる後遺症により、足関節の痛みや不安定感に悩まされる方も少なくありません。
今回は、この足関節捻挫の予防(再発も含めて)のために「スターエクスカーションバランステスト」(Star Excursion Balance Test, SEBT)というものをご紹介します。
まず準備として、床に縦に一本テープを張ります。
そして、それと直行させて真横にも一本テープを張ります。
次に最初の2本のテープからそれぞれ45°ずらして、もう2本のテープを張ります。
これで、下の図のように8方向にテープが張られている状態になります。
次に実施方法です。
中心点に片脚で立ち、両手を腰に当て、反対側の足で時計回り(左脚支持の場合)もしくは反時計回り(右脚支持の場合)に8つの方向に可能な限り遠くに、つま先でタッチします。
また、以下の場合はやり直してください。
:手が腰から離れる
:バランスを崩す
:リーチしている足を床に着いてバランスを取る
:床にタッチした後、元のポジションに戻れない
このSEBTは下肢の傷害予防やバランス強化のエクササイズとしても有効ですが、同時に動的可動性・下肢の筋力/筋神経系コントロール能力の評価としても有効です。
この場合は、中心点から支持脚のバランスを崩さずに何㎝届くかで評価します。
また、下肢の怪我のリスクとして4㎝以上の左右差も一つの基準になります。
今回ご紹介したSEBTですが、先程も述べたように障害予防、バランス強化や下肢の怪我からのリハビリにも有効です。
また、事前に何㎝までリーチできるか記録しておくことで、下肢の怪我からの競技復帰に対して一つの基準を作ることも可能です。
ご自身がどの程度できるのか、是非一度お試しください!!