胸郭の機能改善
Training
胸郭は胸椎(背骨の胸の部分)、肋骨、胸骨から成り、その機能が肩や腰にも影響を与えるため重要な部位です。
今回はその胸郭のトレーニングについて情報をご提供しますが、肩や腰など他の部位との協調を意識したものになります。
スポーツや日常生活の動作で胸郭を機能的に使うために、まず両手を挙上して重心を下にさげる状態、いわゆるオーバーヘッドスクワットが機能的に出来るかどうかを指標にしたいと思います。
この動作で、腰が反ってしまい、肋骨の下部が前方に突出し、両手が下がり頭も前方に偏移してしまっては胸郭の機能が発揮されているとは言えません。
これを改善するために、まずデッドバグというエクササイズを壁を使って行います。
壁の前に仰向けになり、膝を曲げた状態にして両手で壁を押すようにします。
下部肋骨が前方に突出しないように腰と床との隙間を埋めるように骨盤を後傾します。
その状態で腹式呼吸を意識して、鼻から吸って口から吐く呼吸をします。
次に呼吸に合わせて片脚ずつ膝を胸に近付けるように交互に上げ下ろしをします。
この時、腰が反ってしまわないように、呼吸に合わせて下部肋骨をしっかり左右に広げて閉じる動きを意識します。
次に、スクワットの姿勢を意識して両足を壁に付けます。
胸の前に重りを持ち、先程と同じように呼吸に合わせて片脚ずつ膝を胸に近付けるように交互に動かします。
これが出来れば、今度は重りを頭上に挙げるように床に近付けた状態で両脚を交互に動かします。
また、バリエーションとして足を動かさずに重りを床のほうに動かし、また胸の前に戻す動作を繰り返します。
これらの動作でも、腰を反らさないように、また下部肋骨の左右への動きも意識してください。
そして、次のステップとして壁を使わずに上記のような動作を実施します。
壁のサポートがないため姿勢のキープや下部肋骨を動かすことなどが難しくなります。
更にプログレッションとしてストレッチポールの上に寝転んで同じエクササイズをします。
重りを胸の前に保持して両足を交互に上げ下げ。
重りを胸の前から床に近付けるように動かし、元の位置に戻す。
また、両手を床についてもいいので両足を浮かした状態で左右交互に伸ばす、というエクササイズもありますが、どのエクササイズも代償動作が出ないように正確に実施することを優先してください。
これらのエクササイズの後に、もう一度オーバーヘッドスクワットを試してみてください。
最初よりも改善していると思います。
是非、チャレンジしてみてください!!