腰椎分離症
Bodymaintenance
中学生くらいの成長期におけるスポーツ障害の一つに『腰椎分離症』が上げられます。
体幹の前後屈や回旋などを多く伴うスポーツをしていて、使い過ぎによるオーバーユースでの発症が多いとされています。
病態としては、使い過ぎのストレスによる疲労骨折であり第5腰椎に発生しやすいです。
左右両側での発症の場合は腰椎すべり症へ移行しやすいので注意が必要です。
症状としては腰痛や臀部痛があり、腰を反らすと痛みが増強しやすい等があります。
一般的には手術ではなく保存療法が選択されることが多いですが、骨癒合に時間がかかるためスポーツ活動を6カ月ほど休まなくてはならないケースもあります。
しかし、実際には早期に復帰してしまい症状を繰り返すというケースも少なくありません。
やはり長期間、スポーツ活動から離れることは選手にとっては相当の心的ストレスです。
このような状況を避けるためには予防が重要です。
そこで今回は腰椎分離症の簡単な予防法についてご紹介いたします。
腰椎分離症の予防には、まず腰が反ってしまうことを避けなければいけません。
そのためには骨盤前傾(骨盤が前に傾いた状態)のマルアライメントを予防する必要があります。
そこで、まず骨盤後傾に誘導するストレッチをご紹介します。
四つ這いになり、両膝が股関節の真下・両手が肩の真下になるようにします。
次に骨盤を後傾して脊柱を丸めます。
そして、少し体重を前にシフトして、鼻が指先の真上になるようにします。
このポジションをキープしながら鼻から息を吸って、口から吐く呼吸を繰り返します。
特に息を吸う時に肋骨の後部(背中側)を開くように意識します。
4~5呼吸を2~3セット行ってください。
次に股関節屈筋のストレッチです。
股関節の屈曲(脚を前に出す動き)をする股関節屈筋群が硬いと、股関節伸展(脚を後ろに蹴る動作)時に腰が反りやすく、腰椎分離症へのリスクが高まります。
しかし、股関節屈筋をストレッチする際には腰が反りやすくなるので注意が必要です。
まず、片膝立ちになります。
そして、膝立ちしている側の股関節前面をストレッチするために前方に体重をシフトしますが、そのままだと腰が反ってしまうリスクがあります。
そこで、まず骨盤を後傾して腰を丸めるようにします。
そのポジションのまま前方に体重をシフトすることで腰を反らずに股関節屈筋群をストレッチすることが出来ます。
20~30秒を2~3セット繰り返してください。
今回は骨盤の前傾を防ぐことで腰椎分離症予防に繋げる簡単なストレッチをご紹介しました。
ただ、すでに痛みがある場合はまずは医療機関を受診してドクターに診断して頂き、その指示に従ってください。
そして、ストレッチなどのセルフケアの許可がでれば今回ご紹介したストレッチを試してみてください!!