ランジ-動きのトレーニング-
Training
ランジ(Lunge)という下肢のトレーニングがあります。
前後や左右などに片脚を踏み込むという動作ですが、通常のスクワット等とは異なり左右の下肢が非対称に動くために様々なバリエーションができ、実際の競技に即した動きを取り入れることも可能です。
今回はフォワードランジとリバースランジという前と後ろに片脚を踏み込む動作についてのバリエーションをご紹介いたします。
まず、フォワードランジからです。
片脚を前に踏み込み、元のポジションに戻すという動作を左右交互に行うことが多いです。
スクワットでもそうですが、この動作時に踏み込んだ足のつま先が外を向いてアーチ(土踏まず)が降下し、膝が内側を向いてしまう、いわゆるニーイントウアウト(Knee in, Toe out)という代償動作がよく見られます。
このフォワードランジに片腕の動作を加えることで、この代償動作を改善することが可能です。
まずは踏み込む脚と反対側の手でチューブなどを持ちます。
そして、ランジをする際にチューブを持った側の手でテニスのスマッシュやボクシングのパンチのような動作を加えます。
もう一つのバリエーションは踏み込む脚と同じ側の手でチューブなどを持ちます。
ランジをする際にチューブを持った側の手で、今度はテニスのバックハンドやゴルフスイングのような動作を加えます。
どちらのバリエーションでも、腕に負荷をかけた動作を加えることで足部のアーチを挙上し下腿の外旋(外側に捻る)動作が生じることにより膝が内側を向くことを予防します。
また、スタートポジションが正面を向いた状態から横向けに立つように変えることで、腕ではなく股関節からの回旋を意識しやすくなります。
次はリバースランジです。
フォワードランジとは逆に片脚を後ろに踏み込み、元のポジションに戻すという動作を左右交互に行うことが多いです。
リバースランジでは踏み込む脚とは逆の、前に残っている脚でニーイントウアウトの代償動作がでやすいです。
これを予防するために前に残った脚にチューブで負荷をかけます。
チューブを膝の外側にかけることで、膝に対して内側への負荷がかかります。
このことで、膝を外に向ける臀筋(お尻の筋)などが収縮しやすくなり、ニーインを予防できます。
また、チューブを左右の手にそれぞれ一本ずつ持ち、リバースランジの動作に合わせて踏み込む側の手を上げ、前に残る脚の側の手を後ろに引くという動きを加えることで、下肢と上肢を連動させたトレーニングが可能になります。
このようにランジの基本的な動作に、腕の動きを加えたり膝などへの負荷を加えることで、筋力を鍛えるというトレーニングに動作の改善という効果をプラスさせることも可能です。
今後もこのような動作改善、動きを鍛えるトレーニングについても情報をご提供します!