肩甲骨を動かす
Training
肩甲骨は可動域の大きな肩関節のベースとして、安定性が重要になります。
しかし、肩関節を大きく安定して動かすためには、肩甲骨も安定性だけではなく正しいポジションでしっかり動く必要があります。
今回は、肩甲骨が胸郭との関係性を保ちながらしっかり動けるように、いくつかのエクササイズをご紹介します。
まず、肩甲骨の上方回旋の動きからです。
この動きに制限があると、野球やバレーボールなどオーバーヘッド動作のある競技で肩を傷めるリスクが増加します。
最初に両手を肩の位置まで上げて、手の平を前に向けます。
そのまま両手を上げて頭の上で、手の甲を付けるようにします。
この動作で肩甲骨の上方回旋を促します。
ただ、手を上げる時に肩をすくめてしまわないように気を付けてください。
次は、肩甲骨の内転(肩甲骨を内側に寄せる)です。
猫背など姿勢が乱れている方は、この肩甲骨を内側に寄せる筋肉の力が低下していることが多いため、この動作の習得は重要です。
まず、身体の横で両肘を90°に曲げて手の平を上に向けます。
肘を身体から離さないように、両手を開き肩甲骨を内側に寄せるようにします。
慣れてくればチューブなどを使って負荷をかけることも可能です。
内転の次は肩甲骨の外転(肩甲骨を外側に開く)です。
肩甲骨を胸郭に沿って正しく動かすためには重要な動作になります。
床に仰向けになります(ストレッチポールを使うと肩甲骨の動きを意識しやすくなります)
両手を天井の方向に伸ばします。
そのポジションから、指先をさらに天井に近付けるように伸ばします。
この動作が肩甲骨の外転になります。
慣れてくれば手に軽めの重りを持ったり、または腕立て伏せの姿勢から両手で床を押すようにして肩甲骨を外転させるバリエーションもあります。
最後にサンドバッグなどの負荷を使って、肩甲骨を内転させるエクササイズをご紹介します。
まず、股関節を曲げて上体を前傾させます。
可能なら上体が床と水平になるくらい前傾します。
この時、腰が丸まらないように気を付けてください。
また、膝は少し緩める程度であまり曲げ過ぎないようにしてください。
そのポジションでサンドバッグを持ち身体のほうに引き上げます。
この時、肩甲骨を内側に寄せるように意識してください。
そのまま2~3秒キープします。
そして、サンドバッグを下す時も肩甲骨は内側に寄せた状態をキープするように意識します。
これを正しくできる重さで8~10回を2~3セット繰り返します。
今回は肩甲骨を動かすためのエクササイズをご紹介しました。
肩関節の可動域向上や胸郭の機能改善のために役に立つエクササイズです。
是非、お試しください!!