片脚での身体コントロール
Training
スポーツ競技などは勿論そうですが、日常生活の動作でも両足に均等に体重が掛かっていることは少なく、片脚荷重もしくは左右どちらかの脚により多く荷重していることの方が普通です。
例えば、歩いたり走ったりする時もそうですし、直立で立っている時も多くの場合はどちらかの脚に多く荷重している時間が長いです。
このため片脚で身体をしっかりコントロールする能力は、スポーツだけではなく日常生活を機能的に過ごすためにも大変重要です。
そこで、今回は片脚で自分の身体をコントロールするためのエクササイズをご紹介します。
片脚でのトレーニングの前に、まずは脚を前後に開いて行うスプリットスクワットから始めましょう。
前側の脚に7割くらい体重を乗せるようにして、後ろ側の脚はつま先を添える程度で3割ほど荷重します。
前側の足部は親指と小指の付け根、踵の3点に均等に体重が乗るようにします。
そのポジションからスクワットをしますが、お尻を斜め後ろ45°くらいの角度で下げるように意識して、前側の膝が第2~3足趾のつま先の真上になるようにします。
このように正しい動作をすることで大腿前面、後面、臀筋、背筋などバランスよく負荷を掛けることが出来ます。
スプリットスクワットが正しく出来れば、次はブルガリアンスクワットです。
椅子やベンチ等に後ろ側の足部(つま先または足の甲)を乗せて、前側の足部の親指、小指の付け根、踵に均等に体重を乗せます。
そして、スプリットスクワットの時と同じように、お尻を斜め後ろ45°くらいの角度で下げます。
膝の位置も同じく第2~3足趾のつま先の真上になるようにしてください。
ブルガリアンスクワットが出来れば、次はいよいよ片脚スクワットです。
やるべきことは今までの2つと同じですが、片脚で身体を支えながらスクワットをするために、股関節周囲の筋により負荷がかかりバランス能力も要求されます。
まずは足部の安定を意識します。
親指、小指の付け根、踵の3点に均等に体重を乗せます。
お尻を斜め後ろ45°くらいの角度で下げ、膝が第2~3足趾のつま先の真上になるようにします。
片脚スクワットでは足部のアーチが降下したり、つま先が外を向く、膝が内側に入る、支持脚と反対側の骨盤が下がる等の代償動作が出やすくなります。
可能なら鏡の前などで動きをチェックしながら行ってください。
これらのエクササイズは、回数などにこだわるよりも正しいフォームで出来ることを優先することが大事です。
今回は、片脚での身体のコントロールのために片脚スクワットまでのエクササイズをご紹介しました。
最初にも言いましたが、片脚で自分の身体をコントロールする能力は大変重要ですが、実はとても難しいことでもあります。
アスリートであっても片脚スクワットが正しく出来ない選手も少なくありません。
競技中はいろいろな動きをしているため、何となく片脚で自分の身体をコントロール出来ている気がしますが、器用な選手ほど代償動作で凌いでいることがあります。
しかし、代償動作では身体のどこかにストレスがかかり、また筋力やスピードのロスにもなります。
まずは静止した状態から片脚で身体をコントロールすることが必要です。
是非、片脚スクワットにもチャレンジしてください!!